出版社:光文社

発行年月日:2011年08月20日

椎名誠 自著を語る

長い間かかって、いつの間にか生まれてきた「○○を見にいく」シリーズ。これまで 見てきた海だの祭りだのは、まあ、簡単にいえば見えやすいが、この「風を見にいく」 シリーズの風をどう見るのか難しいところだ。 でも昔砂漠を旅したとき、砂漠を走る風は顔を伏せて目を閉じなければならないいや な風であり、オアシスで見る麦の穂やポプラの梢を動かす風はいい風だった。その思い を世界各国あらゆる場所での様々な風に向けて一冊にまとめたものだ。 「見にいく」シリーズの中では思いがけず心象風景が色濃く出てきたような気がする。

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