出版社:講談社

発行年月日:1999年09月16日

椎名誠 自著を語る

あやしい探検隊シリーズの番外編ともいうべき一冊だ。当時はいやはや隊といっていた。10人ほどでニュージーランド一回りをしていたとき、マウントクックの登山の折に一つのピークを乗り越え一休みした。そのとき隣にいた写真家の佐藤秀明さんが「いやはや」と言った一言が強烈に耳に残り、「いやはや」という言葉はいろんなところで使うけれども、まさしく今がいやはやなんだなあ、と過剰に反応してしまった記憶がある。以来、その集団はいやはや隊と名乗り、この本は「週刊現代」のグラビアで、われわれがそれぞれが何回か分ずつ請け負って2年ほど続けたものだと思う。プロのカメラマンが何人もいたので収録されている写真はそれぞれがすばらしく、元本だけで絶版になってしまったのが今になると大変くやしいぞ。(2011年 椎名誠 語りおろし)

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