出版社:角川書店

発行年月日:1989年08月30日

椎名誠 自著を語る

角川書店のグリーティング・ブックのシリーズ。幻の本と言えます。この本をつくった後に、ぼくは旅のみやげから旅の内容を類推するという本を、自分の本としてではなく、編集者としてつくりたい、と思った時期がありました。表紙に使った、顔を書いた石がどこかへ行ってしまったのが残念です。ぼくは旅先などで石を拾うのが趣味なんです。それに沢野とかに絵を描いてもらって棚に飾ったり、人にあげたりということをしています。ちょっと少女趣味的かもしれませんが、なぜか石ころの持っている風合いのようなものが好きなのです。(椎名誠 新潮文庫 1996年『自走式漂流記1944〜1996』より)

旅する文学館 ホームへ