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出版社:集英社

文庫

発行年月日:2018年01月25日

椎名誠 自著を語る

週刊誌エッセイはとにかく毎週毎週六、七枚の原稿を書いていくから、マイレージじゃないけれど、月日がたっていけばどんどん原稿がたまっていく。そして一年足らずのうちには単行本一冊分の分量になってしまうのだ。塵も積もれば山となる。 二年ほど前までは二つの週刊誌に書いていた。だから必ず年二回は週刊誌エッセイをまとめた本が出ることになる。二つの週刊誌に同じような話や雰囲気のものを書くのはやめたほうがいい、と目黒考二に言われていたので、ある程度その路線を意識して分離をこころがけてきた。今は週刊誌は一誌だけになったので、単なる日常行状記やそのとき考えていたことをまとめるだけでなく、それらを融合させるような余裕が出てきたような気がする。あくまでも本人がそういう気がすると言っているだけだが。  この本は『サンデー毎日』の「ナマコのからえばり」というコラムエッセイをまとめたものだが、今はまた別のタイトルに変わっているので、この単行本シリーズは続くとしてもちょっとまた別なスタイルと雰囲気を持ったエッセイ単行本になる可能性がある。

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