シーナさんに2代目の旅する文学館館長の指名を受けた時、光栄だなあと思うと共に「よし、これでこの作家の知られざる日常に隠された狂気を発信できる」という旅行の準備期間に似た弾む気持ちが生まれた。

 椎名誠は私小説を書く。SFも生む。しかし近年は、近況エッセイである赤マントシリーズやナマコシリーズが区切りを迎え、「最近、シーナさんどうしてんの?」と知りたいファンも多いはずだ。というか、僕がそのひとりだ。

 前述のエッセイでもよく扱われた食生活や晩酌のディティール、暮らしの中の他愛のない疑問イチャモンに加え、シーナさん本人からはあまり語られなかったデリケートな時事問題、時には下ネタであったりするかもしれないのだが、それらぶつけたことのない話題を椎名さんに投げて、どう打ち返されるのか、楽しみで仕方ない。

 頑張って踏み込んで聞いてみる。けれど、あんまり踏み込みすぎると殴られる可能性もあるので気を付けます。
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