出版社:集英社
発行年月日:2020年12月21日
椎名誠 自著を語る
2013年に新潮社から『ぼくがいま、死について思うこと』という自分でもいささかショッキングなタイトルの本を出した。これは世界各国を旅してその国によって人間の生や死に関する風習や戒律、宗教にからむ死生観などさまざまに異なっていることを概観し、それらの見聞録を一冊の本にまとめたものだった。それを受けて、そうした死生観をさらに様々な現場を取材してまとめたものが本書である。実際 に取材活動をしてみると、実に様々な風習や戒律に触れて当方も腰を据えてじっくり取り組まないと、なまじっかなことでは入り込んだり理解することは難しかった。取材を始めて、結局三年間も時日を要した。そんなわけでぼくの取材者としては恐ろしく硬質なテーマであり、取り組んでみて各種手ごたえを感じた一冊である。(2020年語りおろし)
遺言未満、
発行年月日:2023/11/25
文庫