出版社:新潮社
発行年月日:2008年04月20日
椎名誠 自著を語る
『小説新潮』の冒頭グラビアと本文で連載していた『食えば食える図鑑』のあとを継ぐもので、麺好きのぼくが全国のあらゆる麺をスタッフと一緒に食べて歩き、どれが本当にうまい麺なのか、徹底的に本格的に戦わせてみようではないか、というアホな提案が編集部で通ってしまい、麺の甲子園というかなりおばかな、しかしやる態度は真面目なシリーズがスタートした。一日に3,4か所の麺を食べるので、いかに麺好きといっても相当ハードである。とはいえ、一軒の店の麺を全部食ってしまうというわけではなく、店の人には申し訳ないが、三分の一しか食わなかったり、あるいは一杯の麺をみんなで回し食いするというような一日のスタミナ配分をしていた。そういう意味では労作シリーズでもあった。『すすれ!麺の甲子園』のためにぼくは歌を作った。甲子園でいつも聞く各校の校歌が大体どこもなぜか同じような大仰なセリフが羅列されるので、それを踏まえて我ら流にアレンジした。「すすめ すすめ」を「すすれ すすれ」と置き換えたのは我ながらよくやったと思っている。
すすれ!麺の甲子園
発行年月日:2010/10/01
文庫