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出版社:クリーク・アンド・リバー社

電子書籍

発行年月日:2014年06月05日

椎名誠 自著を語る

初のまともな短編小説集です。ちょっと迷っていた時期の反作用で、どの作品も時間をかけて吟味して書きましたね。自分としては満足度の高い本です。当時はまだFAXがなくて、担当編集者の松家さんは原稿を取りにきては、またゲラを届けにくるということを繰り返していました。あの頃は本当に大変だったけれど、直接顔を合わせるぶん、作家と編集者の関係が濃密な古きよき時代でした。松家さんは、ぼくが原稿を渡すとその場で読んで感想を言ってくれたのですが、それがぼくにはとてもはげみになりました。(椎名誠 新潮文庫 1996年『自走式漂流記1944〜1996』より)

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