出版社:角川書店

文庫

発行年月日:2013年03月25日

椎名誠 自著を語る

ぼくの本のタイトルには流行りがあって、最近よく使うのは「どかどか」とこの「ずんがずんが」である。どちらも発作的に思いついている単純言葉なのでさしたる意味はないのだが、「ずんがずんが」はやっぱり大股でどんどんあっちこっち歩き回っているイメージが頭のどこかにある。この本はまったくその通りで、これまでずんがずんが歩いてきた世界のいろんな国々のちょっとした断片、ちょっとしたエピソードだけに焦点を当ててまとめている。冒頭にメキシコのアカプルコでショー化している巨大な岩の上からの飛び込みは、なんと45メートルからという鳥人のようなダイブの瞬間を写真に撮った。何十回に一度かの割で死ぬそうである。まあそんな世界の面白驚きエピソード集というわけだ。

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