出版社:新潮社

新潮選書

発行年月日:2011年05月25日

椎名誠 自著を語る

新潮社の今泉正俊さんとはもう長い付き合いだ。いろんな取材を通して全国各地を旅しているうちに、酒を飲みながら当然いろいろな話をする。編集者というのはモノカキのそうした折の興味の変遷をうまくとらまえて仕事の軌道に乗せるところが技なのだろうと思うけれど、今泉さんの企画力にはいつもそういう意味で感服している。この本は、そんな旅でのよもやま話がなんとなく二人の方向性に合致して、新潮社の『考える人』の取材シリーズとなった。水については昔からあらゆる角度から思うところがあったので、ひとつの視点を定めて編集者が段取りをつけてくれる学者なり、実務家なりに取材をしていきながら、じわじわと掘り下げていって書いた一冊である。この本を書いた直後に福島原発の事件が起き、地球における水問題がそこに密接にからんで、タイムリーな発刊になった。

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