出版社:新潮社

文庫

発行年月日:2007年10月01日

椎名誠 自著を語る

エッセイは「週刊文春」、連載小説は「週刊朝日」という組み合わせがこの頃の10年位の間に続いていた。それまで「週刊朝日」の連載小説で書き続けていた本の雑誌のドタバタヒストリーからがらりと気分を変えて、若い父が初めて生まれた女の子との付き合いにとまどう軽いタッチの小説にした。実際にはこれも私小説のジャンルであり、わが長女が生まれてから幼児にいたるまでの記憶を手繰りだして書き綴った。娘の名前を「海」にしたい、と本気で考えていた頃があり、実際は別の名になったけれど、その後、何かとこの「海ちゃん」は形をかえて登場する。(2011年 椎名誠 語りおろし)

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