出版社:講談社

発行年月日:2003年04月20日

椎名誠 自著を語る

前作『ぶっかけめしの午後』でプリン体、プリン体と大騒ぎをしていたころに、北海道新聞で週1の連載小説を書いていた。プリン体はビールだけでなく、もちろんあらゆる食物の中に含有されている。魚卵系やキモ、青魚、カツオブシなどぼくの好きなものばかりが危険物ということがわかった。比較的安全なのは野菜類であり、そのうちのひとつがモヤシであることがわかり、モヤシを自分で育てるなどということをしていた。ひとつのことにこだわると徹底的にそこに集中していくのが、良し悪し含めてぼくの性格なのだが、北海道を一回りする旅のときに、モヤシを種から育てていくモヤシキットみたいなものを持って、毎日水をやって育てながら旅をした実話が、このなんともあやしい一冊になったのである。(2011年 椎名誠 語りおろし)

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モヤシ

出版社:講談社

発行年月日:2006/04/15

文庫

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