出版社:文藝春秋

文庫

発行年月日:2000年07月10日

椎名誠 自著を語る

「週刊文春」に連載している新宿赤マントをまとめたもので、8冊目になる。ということは連載を始めて6,7年経ったころだ。今ぱらぱら読み返してみると忘れてしまったエピソードがものすごく多い。まあ、ぼくの記憶の脳細胞がどんどん消滅していっているからだろうと思うけれど、その時々は集中して書いていたわけだから、こういうシリーズものを改めて読むと完全に忘備録的な存在になっている。このシリーズのタイトルは特に本文内容と関係なくつけているケースが多いが、この本は本文に書いた一編から取り出している珍しいケースだ。けれど、わずかな記憶では、他にもいくつかタイトルを考え、いつものように目黒考二に見てもらい、最終的に彼に選んでもらったはずである。(2011年 椎名誠 語りおろし)

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