出版社:本の雑誌社

発行年月日:2000年06月15日

椎名誠 自著を語る

沢野ひとし、木村晋介、目黒考二、ぼくの四人による発作的座談会は、たいてい箱根の温泉旅館でやっていた。当時は本の雑誌社にもそのくらいの予算があったのだな、と妙に懐かしく思う。われわれもまだ若かったので、発想が柔軟で七、八時間ぐらいぶっ通しでいろんなテーマについてかなり破天荒な話をすることができた。超能力株式会社ができたらばどうしよう、という冒頭の話はぼくが言い出した記憶がある。SFに夢中になっていたからだと思う。その座談会を見ると、いかに超能力者を集めても大した仕事はなく、ほとんど儲からないということが判明して終わったのだった。(2011年 椎名誠 語りおろし)

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