出版社:早川書房

文庫

発行年月日:2000年04月15日

椎名誠 自著を語る

早川書房から出た初めての一冊で1960年代あたりからSFに目覚め、むさぼり読んでいた時、やはりいちばん手にしていたのは早川書房の本だった。月刊誌「 SFマガジン」も発売と同時に買っていたし、月一回出る早川のSFシリーズも、出ればそれこそ走って本屋に行くような気分でミズテンで買ったものだ。つまり憧れの出版社だったわけで、そこから自著が出るというのはつくづくうれしいことだった。これをスタートにして、SFマガジンでの連載が始まった。学生の頃から憧れて読んでいた雑誌にもうひとつ「アサヒカメラ」があるが、そこにも今現在最も長い連載を書いている。若い頃には想像もできなかった、ぼくにとっての快挙のひとつがこの本なのである。 (2011年 椎名誠 語りおろし)

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