出版社:角川書店

文庫

発行年月日:1990年05月25日

椎名誠 自著を語る

『ブルータス』に連載した成功か失敗か分からない作品です。自分をモデルにした男の一日の生活を一年間の雑誌連載で書きました。傑作だという人と大失敗作だという人とに、反応が大きく分かれる作品ですね。自分では当然、大傑作だと思っていますけれど(笑)。ロシアの東洋史学研究家のスビリードフ教授という方が、ぼくの本をロシア語に訳したいと言ってくれたことがあり、何を翻訳するか決める時に自分では『岳物語』かな。と思っていたら、先生は『長く素晴らしく憂鬱な一日』が最高だとほめてくれました。(椎名誠 新潮文庫 1996年『自走式漂流記1944〜1996』より)

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